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2013-mt-8-22013-mt-8-3香る草花を収穫し、地域の水で炊く。温まった湯に身も浸し、立ち込めた香りに包まれる。食料を効率よく育てるためのビニールハウスではなくて、人間が空気を創作するための、バスハウス。あなたと自然の関係が、疲れと一緒にほぐされてゆく。

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作家:北澤 潤

現代美術家/北澤潤八雲事務所代表。
行政、教育機関、医療機関、企業、商店街、町内会、NPOなどと恊働しながら、国内外各地で人びとの生活に寄り添うアートプロジェクトを企画している。日常性に問いを投げかける場を地域の中に開拓する独自の手法によって、社会に創造的なコミュニティが生まれるきっかけづくりに取り組む。代表的なプロジェクトに、不要な家具を収集し物々交換することで商店街の空き店舗を変化し続ける「居間」に変える《リビングルーム》や、仮設住宅のなかに「手づくりの町」をつくる《マイタウンマーケット》、地域の空き家をつかって太陽光発電で泊まる「ホテル」を開業する《サンセルフホテル》などがある。徳島LEDアートフェスティバル2010「日没あとのピクニック」参加作家。

作家コメント

《実りの湯》は、徳島県唯一の村である佐那河内村の植物を収穫し湯に浮かべることで、その豊かな香りを徳島市という都市の中で再創作しながら地域と地域を繋げ、さらに訪れる人たちが大きな1つの湯船に足を浸し空間を共にする経験をとおして、人と人を結びつけていった。香りが集まり、人が集まることで現れた「もうひとつの空気」の中で過ごす《実りの湯》のひと時は、普段出会いようのないどこかとどこか、だれかとだれかを出会わせてくれた。